
急に秋めいてきましたね。
湿度が下がったのは嬉しいのですが、
今度は空気の乾燥が気になりだしています。
今日は、乾燥が大敵のドライアイについてです。
涙の分泌に関わる自律神経を整える鍼灸治療をご紹介します。
筆者:赤岩治療院 鍼灸師 赤岩優子
施術内容のご紹介
ドライアイを改善する治療として
- 目の周りへの鍼
- 手・足などにあるツボへの鍼灸
- 首・肩・背中などのコリをゆるめる
といった施術が効果的だと考えています。
目の周りへの鍼

ドライアイは、まばたきの数が減っているのが原因の1つです。
そのため、目の周りの筋肉が緊張したり張っている方が多いです。
目の周りにあるツボやおでこ・頭皮・あごなどへの鍼で
血流を促し、筋肉をゆるめます。
手・足などのツボへの鍼灸
手・足・背中・お腹などのツボへ
鍼やお灸を組み合わせて施術します。
適度な刺激により、自律神経を整える効果が高めます。
ドライアイ…というと目の周りの治療が中心なのでは?
とイメージされる方も多いかも知れませんが、
身体全体を整えることが、実はとても大切です。
なぜなら
「ドライアイで”目”がとてもツラいし
肩も首も背中もコリがたまっていて
疲れを感じやすく、イライラしやすい…」
といったように
患者さんの多くが”目”以外にも
いくつものツラさを感じているからです。
部分的な症状だけでなく、
”心を含めた身体全体を診る”これが鍼灸治療の醍醐味です。
首・肩・背中のコリをゆるめる

PC作業などでの長時間の座りっぱなしや
同じ姿勢を続けているとコリが生じやすくなります。
また、神経の緊張によってコリや痛みがおきることもあります。
特に首の後ろの筋肉(後頭下筋群)や
首の横の筋肉(斜角筋・胸鎖乳突筋)は
目と深くかかわっていますので、
とても敏感な場所ですが、丁寧にコリのポイントを探り
ゆるめていきます。
こちらのブログでも当院の施術をご紹介しています。
どうぞご覧ください。
ドライアイについて
”ドライアイ”という言葉は広く知れ渡っていますが、
その症状や涙については知らない方も多いようです。
”目が乾く”だけではないドライアイ。
当院にも眼科でドライアイと診断された方が多くご来院されていますので、
ここでご紹介したいと思います。
涙は3層構造

涙(涙液)は3つの層からできていて
外側から油層→水層→ムチン層という構造になっています。
油層:上下のまぶたの縁にあるマイボーム腺から分泌されます。脂肪からできた液体で、目の表面に薄い脂の膜を作ることで水分の蒸発を防ぎます。
水層:上まぶたの外側にある涙腺から分泌されます。目の栄養となる成分や感染を防ぐ成分、ビタミンAなどが含まれています。
ムチン層:結膜より分泌されます。粘り気のある液体で、水分を目につなぎとめる役割をしています。
マイボーム腺や涙腺は、その働きが自律神経の副交感神経により支配されていますので
副交感神経が優位に働いている状態(リラックス状態)の時に分泌が促されます。
ドライアイの症状
- 目が乾く
- 目が疲れる
- 目がかすむ
- 目がかゆい
- 目の周りが痛い
- ゴロゴロする(異物感を感じる)
- 涙が出る
- 光がまぶしく感じる
まとめ

鍼灸治療には、
肩こりや腰痛などへの筋肉をほぐすイメージが強いかも知れませんが、
実は、気持ちにも作用する効果があります。
私が感じるのことですが、
施術を受けられた後、リラックスされている患者さんが多いことです。
仕事や日常生活の中でずっと続いていた緊張状態が、
一時的にでも”ゆるむ”ことは大切なことだと思います。
一旦、悪循環のベクトルをストップすることができるからです。
中には、緊張やストレスに気づいていない…という方もいらっしゃいますが、
「リラックスしているってこういう事だな~」
と、治療の度に感じていただければ嬉しく思います。
どうぞお気軽にご相談ください。