治療内容について
眼精疲労は目を酷使することで、目の働きに関わる神経や筋肉の緊張状態が起こり、しだいに全身に影響して様々な症状が目の症状とともに現れている状態と考えます。
全身に影響するのは、自律神経の働きが乱れによるものが大きく、頭痛・倦怠感・気分の落ち込み・イライラ感などの目以外の症状が現れやすくなります。
このため治療では目を中心とした鍼に加えて、全身の調整を行うことが改善への近道と考えています。
眼精疲労といってもその度合いや症状は千差万別です。患者さんの状態に最適な刺激量になるように、鍼の本数やツボとコリのポイントを見極めて治療しています。
施術の流れ
施術の流れの一例です。
症状や体質に合わせて最適な施術を組み立てます。
1:問診と身体の状態をチェック
- ご記入いただいた問診表をもとにお話をうかがいます。
- 首や肩の動きをチェックします。

2:うつぶせ
- 首・後頭部・肩甲骨周りや背中のツボに鍼をします。
- 首・肩・背中を中心にコリをゆるめながら不調が起きている場所を見極めます。

3:あおむけ
- 目の周りや頭、手足のツボに鍼をします。
- 眉毛・額・こめかみ・耳の周り・頭をていねいにゆるめます。特に、側頭筋や首の横(胸鎖乳突筋)はしっかりとほぐします。

鍼の治療について
目の周り・頭・首・肩・背中などへの鍼が中心となります。
症状に合わせて、手・足のツボへの鍼やお灸を組み合わせることもあります。
目のツボへの鍼の効果とは
目の周りには、目の症状改善に効果の高いたくさんのツボがあります。
- 目の働きを高める
- 目のうるおいがアップする
- 目の痛みや違和感の緩和
- 視力回復効果
- 血流を改善し、目の周りのコリや緊張をゆるめる

身体にあるツボへの鍼
目の症状に効果のあるツボは
目の周り以外にもたくさんあります。
例えば、
手にある”合谷”というツボは
顔面頭部の症状に使える特効のツボです。
”目の周りにあるツボ”に”合谷”を組み合わせることで、
相乗効果が高まります。

鍼で筋肉のコリをゆるめる
痛みや神経の緊張を引き起こす原因となる
筋肉のコリ具合を見きわめて、
ていねいにゆるめていきます。
- 後頭部
- 肩や首
- 背中
- こめかみ(側頭筋)
- あご(咬筋)
- 耳のまわり
- 眉毛(皺眉筋)

頑固なこりについて
患者さんには”頑固なコリ”で悩んでいる方が
大変多いです。
”コリ”は筋肉がギュッと縮んだ(収縮)状態です。
収縮した状態が長く続くと、その情報を伝える神経の働きが過敏になるため、少しの刺激でも筋肉が勝手に収縮するようになります。
このようなケースでは、定期的にコリをゆるめていくことで神経の働きを徐々に正常に戻していくことができます。
筋肉がゆるんだ状態を身体に覚えてもらうことが必要です。
後頭部や首などはストレッチや体操などでうまくほぐれない部分です。
我慢し過ぎずに、ご相談いただければと思います。