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眼精疲労の原因

眼精疲労では、さまざまな目の症状により仕事や日常生活にかなり不便さを感じます。また、目の症状だけでなく頭痛・吐き気・不眠やイライラなどの自律神経の乱れによる症状もおきるため全身に疲労感を感じやすくなります。

 

原因を知ることは改善の第一歩ですね。

このページでは眼精疲労の原因をご紹介します。

 

参考:日本眼科学会 眼精疲労

 

日本眼科医会 パソコンと目

1.目の使い過ぎ

近くの物を見続けると、目の3つの筋肉が緊張し続けることになります。

その筋肉とは、毛様体筋・内直筋・瞳孔括約筋です。

これらの筋肉がコリ固まり、その働きが低下することでピントを合わせることや目に入る光の量を調整することが難しくなります。

ピントを合わせる毛様体筋について

眼精疲労で目がぼやける

朝から長時間パソコンを見ていて夕方に画面からふと目を離して遠くを見ようとした時にピントが合わずにぼやけて見えたりします。(ピントフリーズ現象)

 

目は、水晶体の厚みを変えることでピントを調整しています。近くを見る時には水晶体は厚く、遠くを見る時の水晶体は薄く厚みを変化させることで、ピントを合わせてはっきり見ることができます。

 

老眼は、老化によって水晶体の弾力が失われてしまっていて近くを見ようとした場合に、物理的に水晶体の厚みを厚くすることができない状態です。老眼は個人差もありますが30代後半位から始まっていると言われています。

 

しかし、最近では老眼と同じ目の症状を訴える人が年齢の若い人に目立つようになっています。目の使い過ぎで毛様体筋を酷使しすぎると、近くの物を見ようとした時にうまく筋肉(毛様体筋)が働かないため、老眼と同じように水晶体を厚くすることができないために、近くが見えにくくなってしまいます。今ではスマホやゲームのやり過ぎで小学生までもが老眼と同じような症状に悩んでいるケースも少なくないようです。

毛様体筋とは…?

水晶体(レンズ)の厚みを増すために働く筋肉。近くの物を見る時は、網膜に焦点を合わせるために、水晶体の厚みを増す必要があります。近くの物を見ている時は毛様体筋が緊張し続けています。逆に遠くの物を見る時は毛様体筋は緩んでいます。

目を内側によせる内直筋について

近くを見続けて眼精疲労に

小さな文字を読む場合や細かい作業をする時は、見たいものを見えやすいように顔を寄せて目と物の距離を縮めようとすることがあります。老眼の場合はその逆の場合もあるかもしれません。

 

このように、スマホの画面を顔に近い位置で操作すると、無意識に眼球を内側に寄せる動作をしているのです。この間ずっと目の内側直筋が緊張し続けることになって疲労してしまいます。

内側直筋とは…?

目を内側に寄せるために働く筋肉。近くの物を見るときはいわゆる寄り目と言われるように眼球を内側に向ける方向に内側直筋が緊張します。

光の量を調節する瞳孔括約筋について

眼精疲労の目の状態

一日パソコンの画面を見続けたり目が疲れてくると、夜になって普段は眩しく感じないような部屋の蛍光灯の光がやけに眩しく感じるようになったりすることがあります。これは目の使い過ぎにより瞳孔括約筋がうまく働かずに、目に入る光の量を少なく調節することができないため、眩しくて物が見えにくくなっている状態になっています。

瞳孔括約筋とは…?

瞳孔(ひとみ)を小さくするために働く筋肉。近くの細かい物を見る時には、無意識に目に入ってくる光の量を少なくすることで、網膜に焦点が合う範囲を広めて物を見えやすくなるようにしている。

2.眼鏡やコンタクトが合っていない

眼鏡やコンタクトが合わずに目がツライ

メガネやコンタクトを使用している人のほとんどの人が、度が強すぎる過矯正の状態と言われています。メガネを作る時にどうしても遠くを見えやすくしすぎてしまっていることが多いようです。

 

このような過矯正の状態で近くの物を見ようと水晶体の厚みを増そうとすると、通常よりもより毛様体筋に負担がかかってしまうことになります。メガネやコンタクトが合っていないと目の筋肉を酷使することになって眼精疲労の原因になっていることが多くあるようです。

 

また、加齢による老眼は個人差もありますが大体40代半ば頃から始まります。

 

老眼は加齢によって水晶体の弾力性がなくなって、水晶体の厚みを増すことが難しくなり近くの物に焦点を合わせることが難しくなる病気です。

 

老眼鏡をかけると目に負担なく楽に近くの物を見ることができますが、加齢による老眼の始まりと気が付かずにパソコンの画面のような近いものを見続けて眼精疲労の原因になっていることも多いようです。

3.ドライアイ

ドライアイで目がツライ

ドライアイは、涙の量が少くなることや涙の成分のバランスが不安になることが原因で角膜や結膜に傷がつき、目の痛みや目の疲れ、目がごろごろする、目のかすみなどの目の不快な症状が起きます。

 

ドライアイが原因で物が見えにくくなったりストレスを感じて眼精疲労につながっているケースも多くあるようです。

 

涙は、まばたきをすることでまぶたの外側にある涙腺が刺激されて分泌されています。

 

パソコンやスマホなどの画面を見ていると、画面に集中することでまばたきの回数が通常の3分の1位に減ってしまい涙の量が減りやすくなります。

 

さらにストレスや緊張によって自律神経のバランスが乱れると、涙の成分が正常な状態を保てなくなります。

すると、目の表面に涙がまんべんなく広がらなくなったり、涙を目の表面に留めておくことができなくなったりします。これにより、目の表面が乾燥し涙によるバリア機能が機能しなくなってドライアイの症状を起こしやすくなります。

 

ドライアイの予防をするには、意識的にまばたきの回数を増やす・目の周りのツボを押す・マッサージをするなど、リラックスして目を休める必要があります。

4.精神的なストレス

ストレスを感じていたり、精神的な緊張状態が続くと自律神経の交感神経が働いて筋肉が緊張します。

この状態は、痛みや不快なことに対して敏感になりやすくなるため、少しの痛みでも強い痛みとして感じ取ってしまうようになります。

これは、ストレスに対しての身体の防御反応のひとつですが、痛み→ストレス→さらに強い痛み→さらに強いストレスというような痛みの悪循環につながります。

 

特に目は繊細な器官の一つなので、目の不快な症状は精神的ストレスを悪化させやすくなります。眼精疲労を回復させるためには、十分な睡眠と心のリラックスが大事です。

5.トリガーポイント

板状筋のトリガーポイントの場所

トリガーポイントとは、痛みやこり感やしびれなどの不快に感じる症状の原因がその場所とは全く別の場所にある場合にあって、その不快な症状を起こす「引き金となる点」をトリガーポイントといいます。

 

トリガーポイントの位置は、大抵触るとこり固まっていて、軽く押して気持ちよく感じたり、少し強く押すと痛みが出る場合が多くあります。

その場所を強く押すと触れていない他の部分に痛みや違和感が再現されることがあり、これを関連痛と呼びます。実際に、患者さんが訴える痛みやこり感を感じる場所には全く問題がなく、その場所の痛みやこり感を引き起こしている原因が関連痛という場合もあります。

 

そのような時には、その関連痛を引き起こしているトリガーポイントの治療が重要になります。トリガーポイントは、東洋医学の経絡やツボの考え方とは全く別の考え方によるものですが、トリガーポイントとツボの位置が似かよっているところも多くあります。

 

筋肉のこりがひどくなるとトリガーポイントができてしまい、他の場所に痛みを出すようになってしまうことから、トリガーポイントの原因も普通の肩こりなどと同様にストレスや筋疲労が大きくかかわってきます。

 

とくに重力に逆らって姿勢を維持するために働いている筋肉(姿勢筋)は、無意識の状態で筋肉の緊張度合いを調節する必要があるので、他の筋肉に比べて筋紡錘という筋肉の緊張度合いを監視するセンサーのような働きをする部分が多く存在していて、交感神経が多く分布しています。

 

このため、精神的ストレスが交感神経を興奮させ背中や首や肩がこりやすくなるのです。

 

眼精疲労の症状の原因として考えられるトリガーポイントは、首や肩に多くあります。

 

トリガーポイントによる関連痛が目の部分や頭の部分にも影響します。つまり、目の奥が辛い・目が疲れる・頭痛・こめかみが痛いというような眼精疲労の症状の原因が、実は肩や首のトリガーポイントに原因がある場合も少なくはありません。

 

トリガーポイントの治療には鍼治療がよく効きます。

トリガーポイントのあるところの筋肉に鍼が刺さると、その瞬間にその筋肉だけがピクンと収縮を起こし、その後こり固まっていたその筋肉がじわ~っとゆるむのが実感できることがよくあります。